医師の漫画:「JIN~仁~」 村上もとか
◆「JIN~仁~」 のあらすじ
2000年東京。
東都大学附属病院に、年齢不明の急患が搬送されてきた。
公園内で発見された男性は、前頭部から頭頂部にかけて裂傷があり
脳外科医局長・南方仁(みなみかたじん)が呼び出された。
男性は、アキュートエピドラ(急性硬膜外血腫)で、もともと松果体(しょうかたい)部
から脳室にかけて腫瘍があった。
そしてハイドロ(水頭症)も合併。
緊急開頭血腫除去術が行われることになった。
男性の頭蓋骨内の腫瘍は、なんと胎児の形をしていた。
できるだけ摘出して病理診断にまわすことになった。
万が一、脳室内迷入胎児だとしたら、男性は何十年も脳内に双子の胎児を
抱えていたことになる。
手術中、仁だけに「やめて!離さないで!」という声が聞こえる。
手術が終わった後は、待っていた刑事に、
男性の傷は、鋭利な刃物で頭部を切りつけられたものと思える、顔面には無数の打撲傷、
頭蓋骨骨折と急性硬膜外血腫を起こしていたので緊急手術が必要だった、
外傷部の近くに奇形腫も発見したので摘出した、と説明。
男性は絶対安静の状態。
仁は、その男性を手術してから頭痛や空耳が続いていた。
「元に戻して」という声が聞こえてくる。
手術は成功したはずなのになかなか意識が戻らない男性が
突然集中治療室から姿を消す。
救急処置室の薬品棚も荒らされていた。
仁が病院中を探していると、階段に男性がいた。
手術で取り出した腫瘍の標本と救急セットを持っている。
逃げようとする男性ともみあっているうちに仁は階段からおちてしまう。
気づくとそこは真っ暗闇・・・。
仁は持っていたペンライトをつけると、山の中だった。
どこからか人の声がする。
声のする方へ近づいてみると、喧嘩をしているようだった。
そして何故か血なまぐさい臭いがする。
その様子を見た仁は、時代劇の撮影をしているのかと思ったけれど、
切りあっていた相手からは本物の血が流れていたんだ。
斬りつけられた若者を守ろうと、仁は相手の目にペンライトの光を当てた。
その後すぐに人が来たから、「退去!」とみんな立ち去っていった。
来た人達は、
「水戸藩の家中の者で、屋敷の前で斬り合いをしていると聞いてまいった」と言う。
切られた若者は、自分の名前を橘恭太郎と名乗り、
仁が助けてくれたことを伝え、意識を失ってしまった。
恭太郎の前頭部の外傷はかなり深かったけれど、受傷後は意識がしっかりしていたことから
急性硬膜外血腫の可能性が高かった。
「わたしは医者です
早く手当てをしないと手遅れになる」
と仁は恭太郎の家へ行き、持ってきた救急切開縫合セットで手術することにした。
夢にしては長く生々しい出来事だった。
そこは江戸時代と思われる場所で、消毒薬になるものは焼酎しかない。
でも早く血腫を取り除かないと恭太郎の命が危ない。
家にいた恭太郎の家族に、ノミや金槌、やっとこを煮るように指示。
「大切な頭にノミや金槌で穴をあける手術など聞いたことがない、
恭太郎を死なせたらあなたを殺してわたくしも自害します」
という母をなだめ、手術を始める仁。
時間がかかると命取りになると妹の咲にも手伝ってもらい、何とか手術は終わる。
咲に「今は何年か」と聞くと、「文久二年」だと言う。
なんと、仁のいる時代は、1862年。
自分がその時代の人の命を助けると未来が変わってしまわないか、
自問自答しながら、できる限りの医療活動を行っていく・・・。
「JIN~仁~」は、謎の多い漫画だからどうなっていくのか先が気になってその世界にひきこまれるし、
医療の力のすばらしさを感じさせてくれる漫画だよ。
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