司書の漫画:「図書館の主」 篠原ウミハル
◆「図書館の主」 のあらすじ
理想とは程遠い会社で働き、ギャンブルで借金まで抱えている宮本は
会社の忘年会で悪酔いし、二次会に参加せず帰ることに。
だけど、一人の家に帰りたくなくてフラフラ歩いていたら、夜遅いのに
電気がついている図書館を見つけるんだ。
「タチアオイ児童図書館」という看板が掲げられている。
不思議に思い、中に入ってみると、男性司書の姿があった。
これまで冷たい印象だった図書館が、温かくて心地よく感じた宮本は
男性司書に、「外は寒くて、、、」と話しかけると・・・
「失せろ 酒くさい!」
と一喝される。
この男性司書の名は、御子柴(みこしば)。
司書のイメージとはかなりかけ離れた態度だから、初めて読む人はびっくりすると思うよ。
宮本が、
「子供の本しかないんじゃ読むものもないな」
と言うと、
「開いた事もない本を馬鹿にするなど愚の骨頂だな!」
と怒りをあらわにする御子柴。
御子柴に「ただで暖まっていく気か」と言われ、宮本は片づけを手伝わされることに。
そして御子柴から片付けるよう手渡された本は、「新美南吉童話集」。
「聞いたことある名前だ」という宮本に、御子柴は「ごんぎつね」の作者だと。
宮本が何気なくその本を開くと、「うた時計」というタイトルに目が留まる。
心がざわつく。
読み進めると、自分と重なる部分が多い、、、。
「わざと渡したのか」と問いただすと、
「お前が本を選ぶんじゃない 本がお前を選んだんだ」
と言い捨て、御子柴はその場を去る。
次の日・・・
昨晩の夢のような不思議な出来事。
あれは幻の図書館だったのか?
宮本はもう1度、図書館のあった場所に行ってみることに・・・。
作品中に出てくる、「宝島」、「幸福の王子」などの児童書。
1冊1冊あらすじを紹介してくれるからその世界観にひたれて、その本が愛おしくなる。
子供のとき読んだ本でも、大人になって読むとまた違うとらえ方ができて
もう1度童話を読み返したくなるよ。
「利用者が求める本を渡せたときの喜びは何物にも代えられない」
「本を読んで欲しいと思うのが、読みたい本を探してくれるのが司書だろう
そんな司書がいるのが図書館じゃないか」
など司書は尊い職業だと教えてくれる漫画だよ。
今は司書として就職しようと思っても、空きがなくて職に就くのは難しいみたいだけど、
最近は民間委託のところも増えて、司書の資格がなくても図書館員になれるようになったみたいだよ。
興味のある人は諦めず、アルバイトでも司書の仕事を実感してみて欲しいな。
司書にかかわらず、仕事を全うすることに意味があるんだろうね。
仕事の取り組み方次第で、誰にでもできる仕事じゃなくて、自分にしかできない仕事になる。
この仕事のプロになる!
この仕事をとことんやってやる!
と思えるような職業に出会えるといいね。
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◆ 司書の漫画「図書館の主」について語る ◆
「図書館の主」を読んで司書になった人、
司書を目指している人のコメントも待ってるね♪