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>>カメラマンとは? |
◆「ライカの帰還」 のあらすじ
1944年(昭和19年)フィルピン、エンガノ岬沖。
日本海軍は、全艦艇を投入して、米海軍に決戦を挑んだ
比島沖(ひとうおき)海戦では、
日本海軍の4隻の空母が、主力の身代わりに、米軍の空襲を引き受けるおとりになっていた。
海軍少尉・楠勝平(くすのきかっぺい)の乗っていた帝国海軍航空母艦「瑞鳳(すいほう)」もそのうちの1隻。
勝平は、もともと戦闘機の操縦員だったけれど、飛行機がもらえず鑑(ふね)に異動になった。
でも、鑑の上では、戦闘配置の命令さえ与えられないでいた。
やることのない勝平は、自分のカメラで、帝国海軍の奮闘ぶりを記録に残すことにした。
勝平が持っていたカメラは、当時家が建つくらい最高級の、ライカIIIa。
ライカは父の形見で、勝平は肌身離さず持っていたんだ。
勝平は、戦闘中も飛んでいる敵機をひたすら撮り続けた。
ファインダー越しにみる世界は現実感がなくて、恐怖を感じなかった。
瑞鳳は、米軍の集中攻撃に合い、おとりの役目を果たし、沈没しようとしていた。
艦から逃げる人達を見ながら、勝平は、
自分は何のために、誰のために写真を撮っていたのだろうかという思いが頭をよぎる。
海に飛び込んだ勝平が、海面から顔を出すと、
高く持ち上がった艦首に座っている、一人の水平の姿が目に入った。
その男は、しばらく動かず、鑑が沈没寸前、海へ飛び込んだ。
その姿はとても美しく感動的なものだった。
勝平が撮らなければ、という衝動にかられた瞬間、瑞鳳は沈没した。
1947年(昭和22年)。
戦後復員した勝平は、知人の紹介で、太陽新聞社の入社試験を受けた。
スタッフ・カメラマンとして採用された勝平は、好きな写真でメシが食える、と大喜び。
夢中で仕事を覚えるうちに、あっという間に1年が過ぎた。
太陽新聞社・東京本社。
月間誌「サングラフ」編集部では、復興しつつある日本を航空から撮影し、巻頭ページを飾ろうという企画を立てていた。
だけど、まだ連合国の占領下にあった日本は、あらゆる航空活動が禁止されていたため、空を自由に飛ぶことができなかった。
勝平は、航空機からじゃなくても、高いところから撮ればいいのでは、と提案。
パリのエッフェル塔より高い、ラジオ放送用のアンテナに登って撮影することになった。
そのアンテナがあるのは、埼玉県の川口市第一放送所。
勝平は、現場に向かい、戦時中撮れなかったシャッターチャンスを取り戻すために、危険をかえりみず、鉄塔へ登り始めた。
自分にしか見えない景色を求めて・・・。
写真は、ある瞬間を切り取ったもの。
前後が見えないから、真実が曲げられる可能性もあるけれど、
カメラマン達は、命がけでその瞬間を撮り続ける。
「ライカの帰還」は、カメラマンのプロ意識が感じられる漫画だよ。
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◆ カメラマンの職業漫画「ライカの帰還!」について語る ◆
「ライカの帰還」を読んでカメラマンになった人、
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カメラマンの職業漫画:「ライカの帰還」 吉原昌宏 への投稿 : 1件
本格的な知識がつまったすばらしい作品