洋裁師とはどんな仕事内容?
洋裁師とは、洋服を作る人のこと。
といっても、洋服を作るだけじゃなくて、服の寸法を直したり、リフォームをしたりするのも洋裁師の仕事だよ。
「洋裁」は、洋服を作る裁縫という意味で、和服を作る「和裁」の対義語。
和服と違って、洋服は着る人それぞれの体型に合わせて作るから、洋裁師の仕事は、採寸・型紙作り・裁断・仮縫い・本縫い・仕上げ、といった複数の工程があるよ。
昭和30年代頃までは、既製服があまりなかったから、家庭で服を手作りしたり、お店で洋服を仕立ててもらっていたんだ。
だけど、安価な既製服が大量に流通しはじめて、一着ずつ時間をかけて洋服を作ることはほとんどなくなった。
だから今は、洋裁師を目指す人は、服飾専門学校を卒業した後、アパレルメーカーに就職するのが一般的になっているよ。
洋裁師になるには資格が必要?
洋服作りを学ぶには、高校・大学の家政科、洋裁学校、服飾専門学校があるよ。
洋裁学校は、型紙や洋服の作り方を教えてくれて、服飾専門学校では、アパレルメーカー等への就職を視野に入れて、洋裁技術以外にも、ファッション業界の仕事全般について総合的に学ぶよ。
服飾専門学校は、縫製技術の他に、デザイナーやパタンナーになるための勉強もできるから、デザイナーやパタンナーを目指すなら、専門学校を卒業するのが一番だよ。
デザイナーは文字通り、洋服のデザインをする人のこと。
パタンナーは、平面に描かれたデザイン画から、シルエットや着心地を考えて、縫い代等を盛り込んで、パターンを引いていく人のこと。
パターンメイキングは、CAD(コンピューターを使ったパターンメイキング)を使うことが多くなったから、その技術が必須になっている。
デザインのイメージを実際の洋服として形にするために、パタンナーは重要な役割を果たすよ。
現在は、大手アパレルメーカーであっても倒産するほど、アパレル業界全体が不況。
デザイナーやパタンナーとして就職出来たとしても、待遇・給与等、多くを期待できなくなっている。
国内で縫製することが減って、人件費の安い海外に生産拠点が移ったから、縫い子としての仕事が少なくなってしまった。
デザイナーやパタンナーの仕事は、とても狭き門だから、服飾専門学校を卒業した後、洋服のリフォーム関連の仕事に就く人も多いよ。
現在は、洋裁師を目指すことが厳しくなってきているけれど、ファッションの大量消費に疑問を持つ人も増えていて、オーダーメードの良さが見直されつつある。
紳士服の本場、ヨーロッパで修業をした後、オーダーメイドの高級紳士服を作り始めた若手職人のお店も人気になっているよ。
洋裁師に関する資格は、国家資格で技能検定制度の「婦人子供服製造技能士」、「紳士服製造技能士」の他に、民間団体による検定試験があるよ。
ただ、実際に洋裁師として働く上では、資格はあまり重要視されていないよ。
洋裁師になるには、資格よりも経験が一番重要。
実際に経験を積むことで、洋裁師としての力がついていくよ。
洋裁師として長年経験を積んだ後は、独立開業したり、洋裁教室を開く人もいるよ。
私も洋裁師になりたい!
洋裁師をめざすには、実際洋裁師になった自分をイメージすることも大事!
常に目標を定めて意識していれば、道がブレないから最短の道を進めるよ☆
洋裁師の自分をイメージするために・・・
洋裁師を題材にした漫画で、実際の現場を覗き見してみよう♪
「繕い裁つ人」 池辺葵 |